・獣の奏者(講談社・上橋菜穂子さん)
児童書だけれども、
この方の作品は本当にステキ。
児童書にしとくのがもったいない作品だけど、
こういう作品を子どもに読んでもらいたいから
やっぱり児童書がいいのかもしれない・・?
そして、上下巻だが、上巻の終わり方がまた巧く、下巻を手に取らずにはいられなくさせる作品。
主人公が「どうして?」と様々なことに疑問を持ち
そこからいろんなことが変化していく。
運命が酷なんだけど、立ち向かっていく主人公の強さに惹かれる。
この主人公はマイノリティなんだけれども、
そのことについて友だちが
「無視せぇって、おっしゃったけどそれは無理やんなあ?ちがうところがあったら、気になるんが、人ってもんやん。私はなぁ、無視するんじゃなくて、その違いを、勝手に悪い意味に取るような、くだらんまねははせんってはっきり伝えることの方がずっと大事だと思うん」
ということばが一番胸に響いた。
職業柄かもしれないけど。
いろんな人が生きていく世界で、 この考えはとっても大事だと思う。
そして違いを利用して自分の良い方へ物事を運ばないようにすることも。
国の政治というのにも巻き込まれていく主人公だけど、
自分の気持ちにも迷いながら、
でも最善を尽くそうとする人々がステキだと思った。
意思の通じづらい相手に対して嫌がることをして
無理矢理意思を通そうとしているのに、
そのものと仲良くなろうとするのはどだい無理なこと。
仲良くするにはどうすることが必要か、
知ることの大切さ、
いろんなことをこの本は教えてくれる。
そして心の交流が気持ちをあったかくさせてくれる。
個人的には主人公と楯の青年がどうなっていくのか
知りたかったな〜。。
でも続編は・・・でないだろうな。
そして続きはそれぞれの人の胸の内でふくらんでいくんだろう。
小説のおもしろさってそういうところだもの。
・海の都の物語 下巻 (新潮社/塩野七生さん)
いや〜!!! よかった。
共和国誕生からずっと読んでいると、 最後の章が切なくなる。
のめり込んで読んでしまった。
この本は音楽で言えばオーケストラで 交響詩を聴くような感じ。
ってうまくいえないけど、壮大で考えさせられる物語だった。
世界史好きにはたまらない本だと思う。
最後の崩壊に向かっている姿が現在の日本とだぶるが、
日本の政治よりもストイックで、
エコノミックアニマルとしてもヴェネチア人のほうが数段上だ。
・彩雲国物語 黒蝶は檻にとらわれる (角川ビーンズ文庫/雪乃 紗衣さん)
今回も思いっきりはまりながら読み切った。
どんな風になるのか、 だいたい想像がつくのだが、 予想外の部分もあって・・・・
それが面白い。
今度の本できっとヒョウ家との対立があるだろうし、
ユウシュンとコウ家との問題もでてくるだろうし、
もしかしたら貴族派とのこともでてくるんだろうな〜
物語が収束に向けて少しずつ動いているような気がする。
とりあえず囚われた主人公を救出するのはだれなのか??気になるところだな〜
・視点をずらす思考術 (講談社現代新書 1930/森達也さん)
森さんの本はまどろっこしくなくて読みやすい。
今回の本は、さまざまな所に載せた文章を まとめて一冊にしたモノ。
メディアの話では
メディアというのは客観的ではなく、 そして1つの見方しかしていない、
もっと世界は多面的というのを教えてくれる。
また、メディアは逮捕は実名で報道しても
不起訴になった場合には報道しないこと。
このときに私も逮捕というのが罪はまだはっきりしていない状態で、
起訴されて初めて報道したほうがよいことを知った。
確かに逮捕が違法だったり誤認だったり
いろいろあるはずなのに、そのことには触れない。
逮捕報道が市中引き回しという表現があったが その通りだと思った。
また、メディアが悪人への懲罰意識をもちはじめて、
悪そうだったらなにやってもいいという意識を持ち始めているというのにもナットク。
時折テレビにうんざりすることがあるから、 本当に頷けた。
そして憲法の話では、 憲法は国を規律し、法律は国民を規律するという違いから、
憲法を変えることや 9条が変わることがどんなことなのかを教えてくれる。
また、世の中で1つの思想というか見方を押しつけていて、
天皇に対する報道、 オウムに対する報道、
今まで自分はどんな風に考え、報道をみていただろうかと改めて反省させられた。
そして「観る必要ない」 「〜すべき」という人ほど、
自分は観ていない、やっていない人が多いというのも
なんとなくその通りだなとおもう。
判断の基準が自分で出来なくなってきている。
何が基準なのかわからないけれど、
森さんが言うとおり、様々な角度でみれるようにするのは大切だと思った。
ついつい自分のことしか考えられず 心が狭くなってイライラしたりするけれど、
相手に対する想像力があれば、 ちょっと考えることができるはずだから。
それがゆとりにつながるのだとも思う。
・ NO.6〔ナンバーシックス〕#7 (YA!ENTERTAINMENT/あさのあつこさん)
ようやく読めた!
クライマックスに向けて加速度的に内容が進んでいるが、
登場人物一人一人が 「自分」というのを見つめたり、
考え方が変化してきたり・・・
こうやって人って影響しはじめたり
つながってくんだなと実感。
先がかなり気になりる。
・教育とはなんだ 増補新版 (ちくま文庫 し 31-1/重松清さん)
昨年4月に購入した当時はすぐ読むのを断念したのだが、
最近また読んでみた。 今度は面白く読めた。
筆者が「こうでなければならない」と思う気持ちが強かったのが、
「いろんな考え方がある」と思えたからかもしれない。
ナットク、というのと
そうはいっても・・・・というのと、
本当に?と思うモノと いろいろあるが、
それぞれよってたつ立場は違うものの、それぞれが 真剣に教育のことを考えていることは分かった。
でもやっぱり「教育とはなんだ」と訊かれて
「こうだ!」という答えはない。
その分、常に本当にこれでいいのかと考えることが大事なこと、
分からないという勇気を大人も持つこと、
様々な視点から物事を捉えてみることの必要性を感じた。
やっぱり、教育再生会議での答申(というのか?)は
経済という出口からの発想もあったと言われても
今の格差の問題を考えると賛同はできない。
感情論かも知れないが、 実際の現場が混乱してるんだから、
やっぱりナットクできない。
いろんな立場から、職業から教育を考えている人たちの
考えが分かったことがこの本を読んだ収穫。
・日暮し(講談社文庫/宮部みゆきさん)
ぼんくらを読んでいたため、 続編が読めるとは!!!
とウキウキよんだ。
その割に茂吉親分の頃の話と鉄瓶長屋の時がちょっと 混乱してて、どんな話だっけ?と悩んだが、
それでもおもしろさは変わらない!
短編だが連作で、 特に人とのつながりや恋愛みたいなのを
上巻はテーマにしていて面白かったな〜
どんな風につながっていくのか、それを考えていくのが楽しい。
いくつかの短編が絡み合い、
それが本編(長編)の中の伏線になっていて、 うまく融合されて収束されていく。
本当に宮部さんってすごいと思う。
やっぱり宮部さんの作品は 読んで心が温かくなるというか、いい。
今回も一気に読んでしまった。
今回気に入ったのは最後に ぎっくりごしで寝ながら釣り台にのった井筒平八郎が
「みんな毎日をこんなふうに暮らせればいいのに」
「一日一日積み上げるように。てめえで進んでいかないと」
「みんなそうやって日暮しだ」
とひとりごちる場面。
甥っ子が小作の暮らしをみて、
貧乏について考える場面。
いろいろ現代につながる課題がすでに江戸の時代にだってあったことを考えさせてくれる。
日暮しの中でどうやってみんなが進んでいけるか
答えはないし、わからないけど、
本を通して応援してもらっているような気がした。 うまくいえないが。
でもおもしろかった!!!
おでこさんと弓之助の今後が気になるな〜
・ヒトクイマジカル<殺戮奇術の匂宮兄妹> (講談社文庫 に 32-6 西尾維新文庫)
今回はどんな風になるのか気になったが、
最後、2人1役というのは驚いた。
少しずつ世界観がわかってきて、 最終章に突入するのだろう。
さいごにいーくんの本名や過去はわかるのか?!
楽しみだ。
・天津 木村のエロ詩吟、吟じます。(河出書房新社/天津木村)
思いっきり笑った!
でもあんまり大きな声で読んでるとひかれるので注意!
お父さんや奥様、相方さんのコメントもバカ受け!!
最近のコメント